• 薬機法

未承認医薬品の使用、国内の承認薬品等の有無について

インビザラインの場合

マウスピース型カスタムメイド矯正装置インビザラインは、日本国内の医薬品医療機器等法(薬機法)における医療機器および歯科技工士法上の矯正装置に該当しません。日本の薬機法上の医療機器として認証・承認を得ていない装置であるため、担当歯科医師の全責任において治療が行われます。インビザライン以外に、日本国内で「医療機器としての矯正装置」として認められているマウスピース型カスタムメイド矯正装置はいくつもあります。

承認医薬品として認められるためには、

・薬事承認されている材料を使用している事。
・日本の国家試験に合格した歯科医師、あるいは歯科技工士が製作している装置である事。
・既製品の装置の場合、それが薬事承認されている装置である事。

といった条件が必要となります。

インビザラインの場合は、口腔内の歯型取りに使用する3Dデジタルスキャンシステム(iTero)については薬事承認を受けています。設計に関しても、歯科医師が日本国内で行いますが、インビザラインのマウスピース(アライナー)については、アメリカの工場など、海外でロボットにより製作されます。そのため、日本国内での製造ではないため、薬機法対象外となります。さらに、個人個人に合わせた「カスタムメイド」の矯正装置であり、既製品ではなうめ、やはり薬機法対象外となります。インビザラインの場合、薬機法未承認の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

入手経路について

マウスピース型カスタムメイド矯正装置(製品名:インビザライン 完成物薬機法対象外)は、米国アライン・テクノロジー社の製品です。それぞれの歯科医院では、基本的に、インビザラインシステムを、米国アライン・テクノロジー社の日本法人である「インビザライン・ジャパン株式会社」より入手しています。

諸外国における安全性等に係る情報

インビザラインは、1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けています。これまで、世界中の100カ国を超える国々で1500万人以上(2023年3月時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計)の患者様に使用されている治療方法ですが、重篤な副作用の報告はありません。